空き家の再生
参道沿いの空き家を、宿・店・音楽の場所に 123MODELと持ち主の思いの聞き方
参道沿いの空き家を、宿・店・音楽の場所によみがえらせる構想が123MODELです。持ち主の思いを聞くところから、一軒ずつ始まります。
伊豆山神社の参道沿いにある空き家を、宿・店・音楽の場所として一軒ずつよみがえらせる構想が、123MODELです。再生のかたちを先に決めるのではなく、持ち主の思いを聞くところから始めて、町と持ち主の双方にとって良い形を探します。この記事では、123MODELの考え方と、あなたの家が参道沿いにあるときに、相談の前に整理しておきたいことを紹介します。
123MODELとは何か
123MODELは、走り湯から伊豆山神社までの参道沿いの空き家を、一軒ずつ再生していく構想です。再生したあとの使い方には、3つの方向があります。
- 宿:泊まる人が参道の朝と夜を味わえる場所
- 店:参道を歩く人と町の人が立ち寄れる場所
- 音楽の場所:演奏や練習、集まりのための場所
どれにするかは、家の状態と持ち主の思いによって決まります。「宿にする」ことが目的ではなく、「この家と町にとって、いちばん自然な姿は何か」を一緒に考える構想です。
参道の町の特徴を知る
再生を考えるうえで、参道の町の特徴を知っておくと、家の可能性が見えてきます。伊豆山は海と山が近く、坂と階段の多い町です。走り湯から宿まで345段、宿から本殿まで492段、走り湯から本殿まで837段あります。歩いて上る参道だからこそ、旅の途中で立ち寄れる場所が、町の魅力になります。
参道の途中には、すでに宿があります。123 MUSIC & RESORTSは、全5室がすべて海の見える素泊まりの宿で、グランドピアノが2台あります。客室は二重窓で、音への備えがあります。客室名も、HATSUSHIMA・IZUSAN・AISOMEBASHI・HASHIRIYU・No.2と、伊豆山の地名にちなんでいます。このように、泊まる場所と音楽の場所を、参道の暮らしの中に重ねてきた実例が、すぐ近くにあります。
持ち主の思いを聞く3つの問い
再生の相談では、「いくらで」「いつまでに」より先に、思いを伺います。思いが分かると、宿・店・音楽の場所のどれが合うか、あるいはどれにもしないか、という判断がしやすくなるからです。
再生の第一歩は、持ち主の思いを聞くことです。次の3つの問いを、自分に向けて考えてみてください。答えは、ひと言でも構いません。
| 問い | 考えるヒント |
|---|---|
| この家は、あなたにとってどんな場所か | 家族の思い出、育った時間、手放したくない部分 |
| この家に、これからどうなってほしいか | 誰かが泊まる、店になる、音が響く、静かに残る |
| 町や近所に、どう関わっていたいか | 名前を残したい、見守りたい、関わらず任せたい |
この3つの答えが、再生の方向を決める地図になります。思い出を大切にしたい気持ちと、使われていない現実の間で、気持ちが揺れるのは自然なことです。その揺れを、そのまま話してください。
活かし方のいろいろ
空き家の活かし方は、宿や店のほかにもあります。123LIVINGの空き家の相談では、宿、音楽合宿、研修合宿、撮影、移住を考える人のお試し滞在などが、活かす道として挙がっています。123 MUSIC & RESORTSでも、バンドや合唱の合宿、発表会前の練習、研修合宿は、事前の相談を受けています。
| 活かし方 | 向いている家の例 |
|---|---|
| 宿 | 眺めがよく、人が泊まる部屋数を確保できる家 |
| 店 | 参道に面して、人の目に触れやすい家 |
| 音楽合宿・練習の場所 | 広い部屋があり、音の出し方を工夫できる家 |
| 撮影 | 古い建物の雰囲気や、窓からの景色に特色がある家 |
| お試し滞在 | 移住を考える人が、暮らしの感覚を確かめられる家 |
活かし方が決まっていなくても、家の写真と思いを聞かせてもらえれば、一緒に考えられます。宿や合宿としての活用の相談も、受け付けています。
参道を歩いて確かめ、再生のあとの関わり方も考える
参道沿いの家は、通る人の目線に入る場所にあります。再生を考える前に、持ち主自身が、参道を歩く人の気持ちで家の前に立ってみると、気づくことがたくさんあります。
- 家の前に立つと、何が見えるか(海、屋根、参道の曲がり角)
- 参道を上ってくる人から、家はどう見えるか
- 家の前で立ち止まれる広さがあるか、石段の途中か
- 走り湯、宿、本殿のどちらに近いか(345段、492段、837段という距離の感覚)
- 朝と夕方で、日の当たり方や静けさがどう違うか
歩く時間が取れないときは、家の前から参道の上と下を撮った写真を、1枚ずつ用意するだけでも役立ちます。家の「顔」がどちらを向いているかが分かるからです。
この確認は、遠方に住む持ち主の方なら、現地確認の日に一緒に歩いて行うこともできます。立ち会えない場合は、鍵の受け渡し方法を相談できます。歩いて確かめた内容は、宿・店・音楽の場所のどれが合うかを考える、大切な材料になります。
再生のあとの、持ち主との関わり方
再生したあとの持ち主との関わり方も、相談の中で一緒に考えます。イメージとして、次の2つの形があります。
| 関わり方 | イメージ |
|---|---|
| 貸して見守る | 家の持ち主のまま、使う人に貸し、ときどき様子を見に来る |
| 託して手放す | 思いを伝えたうえで、家を引き継ぐ人に託す |
家に古い家具や、大切な品が残っている場合は、再生の前に、残すものと手放すものを分ける時間を取ります。片付けが進まなくても、そのままの状態で相談を始められます。
どの形も、相談を重ねながら決めていきます。持ち主の思いに合わない形を、無理に選ぶ必要はありません。思いが先、形はあとです。再生した家が、町の人と訪れる人に使われ、家族の記憶が新しい時間につながっていく。そんな未来を、一緒に描くところから始めましょう。
貸し方・手続きは、あとから確かめていく
空き家を貸したり、宿にしたりする場合は、貸し方によって手続きが変わります。旅館業法や住宅宿泊事業法などが関わるので、熱海市や保健所にご相談いただくと安心です。構想の段階で、すべてを決める必要はありません。持ち主の思いが固まってから、現地確認を行い、その家に合った貸し方と、賃料の提案へと進みます。
固定資産税や手入れ、傷み、近隣への影響は、置いておく場合にも、再生する場合にも、考えておきたいことです。海が近い伊豆山では、塩気と湿気で傷みやすく、空いている期間が長いほど、修繕が増えます。早く動き出すことが、選べる道を広げることにつながります。
相談の流れと、持っていくもの
売りたい・貸したい方向けの相談は、8つのステップで進みます。ご相談、オンラインの話し合い、現地確認、価格または貸し方の提案、媒介契約、募集、契約、引き渡しや入居の順です。再生を考える場合も、はじめの相談と現地確認が出発点になります。
- 家の写真と、大まかな所在地を用意する
- 3つの問いへの答えを、ひと言ずつメモする
- 家族と、思いを共有しておく
- 相談の場で、気になることをそのまま話す
他社と並行して相談していても構いません。決めていなくても、相談できます。あなたの家が、参道の新しい物語の一軒になるかもしれません。まずは思いを聞かせてください。
記事の公開日:2026年11月6日。運営:株式会社エートゥーナンバーレコード(〒413-0002 静岡県熱海市伊豆山573-2)。